hatsuhappaのブログ

不定期で更新される日記のような何か

帰りの電車でこれを書き、やはり本は読めなかった

今日は人と会う予定があり、約束の時間までの間、適当なカフェで本でも読もうと少し早めに家を出た。

カフェオレを注文し、席に着く。待ち合わせまであと30分。読みかけの小説を開いたが、不思議と文字が頭に入ってこない。結局3ページも進められないまま、再び栞をはさんでしまった。

読書が捗らなかったのは、おそらくこれから会う人のことを考えていたからだ。お互いにもっと話したいと思っていたのに、いつも他に優先しなければならないことに追われていて、ひと言ふた言交わすことさえままならなかった相手。ほぼ毎日顔を合わせていたのに、じっくり話ができる機会はほとんどなかった。

どんなことを話そうか、何を聞かせてくれるのか。「どこまで」話せるのだろうか。

未来の会話を想像するとき、その「内容」と同じかそれ以上に「範囲」を気にしてしまう自分がいる。親しくなればなるほど、広く深い話ができるようになる。「どこまで話して(明らかにして)良いか」とはつまり「どこまで踏み込んで良いか」という葛藤だ。

これから会う人は、きっと今まで見せてきたわたしからはみ出したことをわたしが言っても面白がってくれるだろう。そう信頼できる程度には関係を築いてきたつもりである。

要は楽しみだったのだ。目の前の文章を追うのが困難なほどに。

本を鞄にしまい、店を出た。

そして期待通り、楽しかったのでした。